以下、葛野壮一郎著「八卦方位(2)」の現代語抄訳(要約)です。

 

八卦象意

 

乾は「天」を意味しています。

乾の卦象は陽爻が三本重なるので純陽になります。

天徳は最も偉大で、陰陽の気が交わって雨露の恵みを施します。

つまり、乾の力を得る人は、一国の君主になる素質があります。

また、乾は、家族の中では、「主人」を意味します。

乾は八方位の主坐と言えます。

 

坤は「地」を意味しています。

坤の卦象は陰爻が三本重なるので純陰であり、乾の裏卦になります。

乾が「君主」や「主人」を意味するのに対して、坤は「臣下」や「妻」を意味しています。

臣下は君主に仕え、妻は主人に従うからです。

地(坤)は天(乾)の恵みを受けて万物を生み出します。

そのため、坤は、乾と並んで大切な方位として扱われます。

 

艮には「山」「止(とど)まる」「少男」の意味があります。

艮は後天定位の北東に位置していて、鬼門と呼ばれています。

 

兌は「沢」を意味しています。

兌は艮の裏卦であり、艮が「少男」を意味するのに対して、兌は「少女」を意味しています。

また、兌には「悦(よろこ)ぶ」という意味もあります。

 

離は「火」「中女」を意味しています。

 

坎は「水」を意味しています。

坎の卦象は離の裏卦で、離が「中女」を意味するのに対して、坎は「中男」を意味しています。

乾と坤は陰陽の「祖(はじめ)」を意味するのに対して、離と坎は天地陰陽の「中」を意味しています。

後天定位で離が南にあり、坎が北にあるのは、天地の中間という意味があるのです。

また、離の卦象は上下の陽爻に陰爻が挟まっていて、坎の卦象は、上下の陰爻に陽爻が挟まっています。

これは、北(坎)は陰が極まり一陽が生じ、南(離)は陽が極まり一陰が生じることを表しているのです。

 

震は「雷」を意味しています。

震の卦象は、上爻と中爻が陰で、下爻が陽なので、陰精が陽精を抑えつけて雷鳴を起こすと解釈します。

また、家族の中では「長男」を意味しています。

 

巽は「風」を意味しています。

巽の卦象は震の裏卦で、震が「長男」を意味するのに対して、巽は「長女」を意味しています。

 

※この記事は、葛野壮一郎著『住宅家相之話 上巻』(高岡書店、大正七年、著作権保護期間満了)の現代語抄訳(要約)です。他の章も公開しているので、ぜひ参考にしてください。

→ 葛野壮一郎著『住宅家相之話』(現代語抄訳)