以下、葛野壮一郎著「建物の高低」の現代語抄訳(要約)です。

 

建物の高低

建物の高低は、土地の高低と同じように、北西が高くて南東が低いのが理想とされています。

 

ただし、『黄帝宅経』では、建物が向いている方位次第で、高低の吉凶が違いが出るとしています。

『黄帝宅経』では、巳を背にして、亥の方位に面している家を陽宅とし、その反対向きの建物を陰宅としています。

陽宅の場合、亥の方位は「頭」の方位なので、高くなるのは凶相で、「頭頂を病む」とされています。

しかし、陰宅の場合は、これとは逆の判断をしています。

 

日本の家相法の場合、北西には「天」の意味があるので高いことが良いとされ、南東には「風」の意味があるので平らであることが望ましいとされているようです。

 

日当たりや風通しという点から考えても、北西が高く、南西が低いのは好ましいと言えます。

 

なお、松浦琴鶴の『家相秘伝集』には、一般の住宅が三階以上だと病災が多いと記されています。

また、下の図のように、棟筋が通らずに、屋根の高低がある家は凶相で、養子相続になるとも記されています。

 

ここでは、建物の高低の吉凶について紹介しましたが、家相の諸説は主に建物を平面的に観察したものが多いと言えます。

立面や断面に関する内容が著しく欠けているのです。

また、平面についての判断も、諸説があり、根拠を疑わざる得ないと言えます。

 

※この記事は、葛野壮一郎著『住宅家相之話 上巻』(高岡書店、大正七年、著作権保護期間満了)の現代語抄訳(要約)です。他の章も公開しているので、ぜひ参考にしてください。

→ 葛野壮一郎著『住宅家相之話』(現代語抄訳)